CGパースの一つの特徴が現地合成を使ったプレゼンではないでしょうか。リアルな表現が可能なので現地写真とのマッチングが良いのは当然で有ります。しっかし、問題は現地写真とパース本体のアングルを合わせるのが大変なので有ります。

広い荒野の一軒家なら問題ないでしょうが、まあ、道路が狭いやら障害物が有るやらで思うような画角を得る事が出来ない事が多いのです。しかも、人間の眼の視野は広く歪みも脳が調整してくれるのですが、カメラでは旨くいきません。

じゃあ、現実に撮れる写真に合わせたら良いじゃないかって思われるでしょうが、それは本末転倒で、現地を撮るのが仕事ではなく、あくまでもパースの元となる計画物を目的に合わせて美しく見せないと意味がないのです。(シミュレーションなら別ですが)

で、数カットの現地写真を組み合わせて、さらには明度等の調整をして現実ではナイけど現地イメージに合わせた架空の現地写真画像を作成します。勿論、使用するパースのアングルを意識したものです。

一番上の画像がそれです。何か汚いですが最終的には空の画像等を追加していき調整します。場合によってはコレだけで数日かかる事も有ります。加える作業だけでなく無駄な物を削除して、その穴を埋める作業も有るのです。

そして、次の画像がパース本体のみの画像。

最後が合成したものですが、細部の色や仕上げ等が最終的な案に変更して有ります。

この手法はイメージを現実的に模索し完成度の高い提案ができ、施主様も熟知した現地との合成ですので解り易く、提案者とのイメージ共有が確かなものになります。

その反面、かなりリアルなイメージですので現実的な問題が多く発生してくる可能性も有りますが、ま、それも長所とも云えます。

 
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